NPOはまかるとは？

東京での十年にも及ぶ俳優活動を終え、故郷の滋賀に帰ってきたのが２０１３年のことでした。当時はまだ地域で演劇は盛んではなく、市役所の文化課や公共ホールを訪ねてみても「ここ何年も劇団の公演は見たことない」という言葉ばかり。途方に暮れ、この地域での演劇活動を諦めようかと考えるようになっていました。
しかしこの矢先、幸運にも地域で長年演劇活動されている方たちと出会うことに。この出会いが、僕がこの地域での演劇活動をスタートさせる大きなきっかけとなりました。
仕事をしながら、家庭を持ちながら、草の根的に演劇活動を続けている人たちがいる。自分もその人達の力になりたい、そして、何かを始めてみたいという思いを持った人達や、演劇を諦めかけていた人達が、再び舞台に立てる場をつくっていきたい。そんな想いから２０１５年、地域で演劇活動の普及を目的とした団体を立ち上げ、活動をスタートさせました。

人生の進路や人間関係、さまざまな悩みを抱えながら生きてきた１０代、２０代。多くの苦労や悩みを抱えながらもこれまで前向きに生きてこられたのも、演劇の世界で悩み、苦しみ抜いた経験があったからだと思っています。

芸術文化の持つ力を、地域に暮らす全ての人たちに。これが私たちの仕事です。未来の地域を担う子ども達のために、いつでも舞台芸術にふれることのできる地域を目指して、これからも活動していきます。